希望に合っていない求人ばかり紹介されるのはなぜか?

転職エージェント

エージェントに相談したけど興味ある求人が紹介されなかった。
希望と全く違う求人ばかりを紹介された。
どこに相談しても結局良い求人が見つからない。
このように結局エージェント使っても時間の無駄と感じられた方も多いと聞きます。これはエージェントがサボっているのか、候補者の理想が高すぎるのか理由は様々考えられますが、どうしたら希望にあった求人を紹介されるのでしょうか。
今回はなぜそういった状況が発生するのかであったり、そうならないようにする方法について解説していきます。

希望に沿わない背景

なぜ希望に沿わないといった事態が発生するのか、まず「希望に合っていない」に対して「候補者」と「紹介者側」で考えられる要素を挙げてみます。

<候補者側>
・理想が高い
・条件などが曖昧で定まっていない。

<紹介者側>
・求人紹介がまとはずれ
・意向が汲み取れていない。

条件が定まっていない中で求人がまとはずれと言われても難しく、かといってそれを汲み取らなければならないという側面もあり、汲み取った結果要件が高く希望に添えないなど原因は様々です。

考えられる要素①:システムマッチング

システムマッチングとは、各紹介会社が有している要件別に求人の振り分けるシステムであり、これを用いて求人と候補者をシステム上でマッチングしています。
ここでいう「要件」とは主に定量的な情報に対して内定が出るところを抽出しており、定量的な情報とは年収、経験年数、残業時間などが挙げられます。

残業を減らしたい、収入を増やしたいといった点においてはむしろ大助かりなシステムですが、そこで何をしていきたいのかであったり、どういった環境で働きたいのかといった点は加味されません。
そのため、そのままの状態で紹介すると恐らく希望と異なる求人が紹介されたと感じるでしょう。

近年この分野はテクノロジーが発達しており、AIマッチングのようなものも生まれていますが、現段階ではその情報だけでのマッチング率は低く、知識を持った者が精査することで意味を成す状態です。
言い換えればその精査を行う者の知識レベルに依存しているとも言えますね。

考えられる要素②:紹介者の経験が浅い

システムマッチングによって振り分けされた情報を、適切に精査していかなければならず、その精査をする者のレベルによってマッチングの度合いが変わります。
紹介者の経験が浅い場合に多いのが「現状を把握できていない点」であり、現状の把握ができなければそこから将来的なキャリアプランを提案することは難しいと言えるでしょう。

とはいえ現状把握できなくとも、社内へ掛け合い相談することはできます。
その場合は一旦持ち帰りからの提案となりますが、単にシステムから出てきたものを紹介されるよりは精度が上がるのではないでしょうか。

しかしここにも注意点があり、紹介者の上位或いは周りにいる相談者の思想によって、提案される求人も左右されます。紹介者が売上を上げることに傾いている場合、決まることが最優先なのでシステムマッチングと変わらない結果になる可能性が高いと言えるでしょう。

考えられる要素③:実は現実的な求人であること

希望に合っていない求人というのは理想と現実とのギャップが生じている可能性が高いということも一つの要因です。
スポーツと同じようにプロになるためにはそれなりに経験が必要である一方、その経験の過程を飛ばしてプロになろうという考えがあればギャップが生じて当然です。
そのため、まずは自身の力量を自覚しなければならないのですが、どのように把握したらよいのでしょうか。

例えば、スポーツ選抜の話でいうと、区の大会での1位でしたとなった際に、力量はあるとみなされるでしょう。
しかし、区の大会での1位と全国大会での1位であれば重みは違うことが伺え、更に同じような選抜候補にいる人が全国1位ではないながらも出場経験のある人達だった場合、区の大会での1位はどの程度の評価を受けるのでしょうか。所詮区止まりだからすごくないよねというわけではなく、十分素晴らしいことではあると思いますが、このように力量は自身と市場とを比較して判断される一面もあるということを認識しておいてください。

ただ、この点については最初から理解している必要はなく、むしろそれを伝えるのが紹介者の役目であるともいえます。その上で今後の道筋を示すことができれば、紹介を受けている求人が、希望に合っていない求人ではないことに気づけるのではないでしょうか。

これらの問題に対して「合わなかった」で片付けて良いものか

この問題はどちらかがあまりにも一方的である以上話は進展しません。
例えば要望ばかりの候補者とシステムマッチング頼りの紹介者が出会った場合、双方が一方的に意見をぶつけているだけの状態であるため、何も生まれないのです。
このケースにおける終着地は、お互いわかり会えないことから次第に連絡がなくなっていき、そこから先へ進展する可能性はないといえます。
お互いがこれを繰り返していてもメリットはなく、それでも決まったという場合は単に運が良かったのかもしれません。

大事なキャリアを運ゲームにしないためにどうしたらよいのか。

そのために必要なのは「双方の歩みより」であると考えています。
月次な表現ですが、お互いが理解し合う姿勢を取ることで「希望に合っていない求人」ではなく、「希望をえる道筋が見えている求人」または、「希望にチャレンジできる求人」になるのではないでしょうか。
この歩みよりは入念なすり合わせを必要としますが、結果的に長い目で見たお互いの工数は少なくなるのではないでしょうか。他のエージェントを探す、他の候補者を探すとなれば、それに伴う面談の時間も馬鹿にできず、だからこそ「合わなかった」や「支援できなかった」ではなく、納得するまですり合わせをする必要があるのです。
それでも双方が合意する着地が見えない場合は仕方ないですが、結果実らなくともお互いに得られるものは多いのではないでしょうか。

まとめ

希望に合っていない求人ばかり紹介されるのはお互いのすり合わせが不足しているといえるでしょう。
今後ますます機械マッチングの精度は上がっていくことが予想され、人だからこそ導き出せてきた答えにいずれテクノロジーも到達するかもしれません。
しかし、どれだけ精度が高まっても結局最後は人と人のやり取りになります。
自身の希望とはなにか、そして今自分はどこに立っていのか、今後どのようなキャリアを歩む必要があるのかをしっかしとすり合わせしていきましょう。
そうしたら進むべき道が見えてくるのではないでしょうか。

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