志望動機を考えるのは難しい?

履歴書・職務経歴書

転職の軸が定まり、キャリアビジョンも見えてきた。しかし肝心な各企業における「志望動機」として何を伝えればよいかわからない…
転職活動を進める中でこのように思われる方も少なくありません。
特にエージェントを活用して提案してもらった企業の選考を進めていると、自己応募と違って定まりきっていない方のほうが多いのではないでしょうか。

実は「志望動機」とはそこまで難しく考える必要はなく、「なぜその企業で働きたいのか」を考えるだけで良いのです。

それはわかってるけど…それが難しいんですよね

「難しく考える必要はない」とはいえ、転職の理由とキャリアビジョンがある程度固まっている必要はあります。
※その点が定まっていない方は「面接を有利にする具体化の方法について」を見てもらってからの方がイメージしやすくなると思います。

志望動機とは

志望動機とは「なぜその企業を志望しているのか」という意思とその理由です。
企業により事業内容や設立年数、規模、ミッション・ビジョンなどは異なります。
数多くの企業がある中でなぜその企業へ応募しようと思ったのか、その企業で何をしていきたいのかが志望の動機に当たります。

調べていたらホワイト企業と書かれていたので…なんて伝え方をしてはいけませんよ。

相当優秀で引く手あまたという状況であればそれでも良いかもしれませんが、基本的にはあくまで雇われる身であることを念頭においてください。
志望の「動機」として、何を思い応募に至ったのか、そしてその会社で何を実現していきたいのかまでを合わせて志望動機であると認識しておくと良いでしょう。

■ポイント
志望動機=応募に至った経緯+その会社で実現したいこと

志望動機の考え方

志望動機から考える場合、難しいというのは当然といえます。
理由としては志望動機はとは考えるものではなく、転職の軸やキャリアビジョンを洗い出していった先に結びついていくものだからです。
志望動機から考えるとなると、その企業に対しての「理由付け」をすることになるので、何かを叶えたい、改善したいからというより、その会社に入りたいからというのが転職理由になってしまいます。
もちろんその会社に入りたいからというのもOKですが、それに対しても「なぜなのか」は考えなくてはなりません。

「転職の軸」×「キャリアビジョン」=「志望動機」と考えるとそう難しいものではなくなるはずです。
以下でその道筋について考えていきましょう。

そもそもなぜ転職をするのか?

転職を検討するにあたってキャリアアップなどの前向きなものや、不満などの後ろ向きなものもあると思いますが、肝心なのは「改善するべきポイントを掴めているか」になります。
例えば給与を上げたいとなった時に、上がらないから上げたいのか、上がるけれど更に上げていきたいのかでも目指す方向性が異なります。
この問題(改善を必要とする点)がどこにあるのかを正確に捉えることが「転職の軸」を正しく捉えることになります。

上がらないから上げたい場合

ここでの問題点は、恐らく評価制度に問題あるいはミスマッチとなっている可能性があります。
給与を上げたいという問題のなかにもいくつかの要素が含まれていて、様々なケース別で給与が上がらない原因はどこにあるのかを考えなければ結果的に上げる(改善する)ことはできないのです。

評価はされているけど上がらないとなった場合

「なぜ評価されていると言えるのか?」というところから考えてみましょう。 そもそも定性的に根拠となるデータが出ているのか? ない場合は評価されていないのかもしれないということも視野に入れなくてはならないのです。 「評価されていなかったのか…」と悲観的になる必要はありません。
要はここにポイントがあり、ここでいう改善が必要なポイントは、評価項目が定性的に出ていることであったり、評価している部分や足りない部分に関してのフィードバックがあるかになります。

定量的な根拠となるデータがあるとなった場合

それは評価されているが給与には反映されていないという可能性がでてきます。
そのため、評価が給与へ反映される環境を見ていく必要があり、会社としての給与の上限や役職別など様々な昇給データを基に実力が評価され、給与へ反映されている環境を探すべきでしょう。

このように同じ「給与を上げたい」という理由に対しても、微妙に改善すべき点が異なるのです。
仮に評価項目やフィードバックという点で改善が必要なのに、評価が給与へ反映される環境へいくと「評価されない=給与も上がらない」というなんとも意味のない状態になってしまいます。
評価項目は企業によって違うので、運良く改善される場合もありますが、そこを賭けにするのはリスキーではないでしょうか。

自分に必要な環境とは?

これまでお伝えしたように、原因の核となる部分を見つけることで何を改善しなくてはならないのかが見えてきます。
しかし、人間という生き物は欲に弱く、本来の軸以外の部分で魅力的なものが見つかった時は一時的に思考が麻痺してしまうのです。
以下はそのような事例になります。

【現在のステータス】
・転職の軸:キャリアアップとしてより上位の業務に挑戦したい。
・残業は20~30時間程度であれば問題ない。
・現在年収:450万円
・希望年収:550万円

【オファーが来た企業】
▼A社
・キャリアアップ:中
・残業:10時間前後
・提示年収:480万円

▼B社
・キャリアアップ:大
・残業:10~20時間程度
・提示年収:450万円

▼C社
・キャリアアップ:小
・残業:20時間程度
・提示年収:530万年

今回年収はそこまで大事にしていないけど、第三志望の会社からとてつもないオファーが来てしまった。
実際に改善が見込めるのは第一志望の企業と第二志望の企業だけど、これだけ年収面に差がついてしまうと…
このように非常に悩ましい選択を余儀なくされる場面もあるでしょう。 その際に持っておくべき視点として「ひとつ先のキャリアを想定する」ことになります。 今の転職も大事ですがその選択が「次につながるのか」も考えてみてください。
そうでなければまた同じ理由で数年後に転職することになってしまいます。

最後に

叶えたいことの実現ができるその環境を探すのが転職になります。
「叶えたいこと」の根本にあるものの考え方であったり、その環境をどのようにして見出していくのかをこれまで見てきました。
志望動機はこういった 「転職の軸」と「キャリアビジョン」を分解していった結果から導き出されるのです。
このように考えていくと、「この会社ならこういったことを行なっているから実現できそうだな」と思うことができるはずです。そしてそれが「志望動機」になるのです。
自然な流れで導き出されるようになりますので、是非具体化を通して志望動機に一貫性をもたせましょう。
★参考ページ「面接を有利にする具体化の方法について

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