Part1~2にかけて職務経歴書において必須事項と、あると尚可な項目について解説してきました。
■必須 ①作成日 ②氏名 ③職務内容の詳細 職務経歴書の書き方を徹底解説(Part1) ■あると尚可 ④職務要約 ⑤得意業務 / 活かせる経験 ⑥自己PR 職務経歴書の書き方を徹底解説(Part2)
今回は「無くても可」とについて解説していきます。
無くても良いなら書かなくても…と思うかもしれないですが、読み手にとってあると助かるといった意味合いで捉えてもらえればOKです。
■無くても可
⑦資格
⑧スキル一覧
⑨退職理由
資格
基本的に資格については「履歴書」へ記載する欄があるので、重複して記載することになります。
そのため「無くても可」としましたが、書類を読んでいく中で資格について気になった際に、一つの書類で確認ができる状態であると便利なので余裕があれば記載しましょう。
資格欄の書き方
履歴書と書く順番は揃えましょう。加えて、取得年月も遡って記載する流れが良いです。
ここについては、同系統の資格が多い人はそこで固めて貰っても大丈夫です。
更新が必要なもので失効している場合も「失効済み」と記載してあれば問題ありません。
2000年4月 | 日商簿記検定試験3級 合格 |
2001年4月 | 普通自動車第一種運転免許 取得 |
2002年4月 | 基本情報技術者試験 合格 |
2003年4月 | 日商簿記検定試験2級 合格 |
2004年4月 | 応用情報技術者試験 合格 |
2001年4月 | 普通自動車第一種運転免許 取得 |
2000年4月 | 日商簿記検定試験3級 合格 |
2002年4月 | 日商簿記検定試験2級 合格 |
2002年4月 | 基本情報技術者試験 合格 |
2004年4月 | 応用情報技術者試験 合格 |
【豆知識】
■「合格」と「取得」の違い
合格:試験に合格したとき
取得:実務研修を修了し、一定の手続きを踏んで資格を得たとき
スキル一覧
この項目は特定の技術職には需要があります。
要はこれまでの経験をいくつかのポイントに分けた際に、どれだけの経験年数があってどういったことを行ってきたのかを一覧にすることで、現状の能力を見やすくするものとなります。
営業職の場合
例えば、営業職であれば「新規営業」と「既存営業」の各経験年数であったり、「業界」を一覧化しても良いです。
マネジメントの年数や役割、その人数などを記載するのもありです。
新規営業 | 2年 | ※備考欄 |
既存営業 | 3年 | |
マネジメント | 5年 |
技術職の場合
技術職の方は一味違います。
特にITエンジニアは昨今需要が高まっていることから、一覧化したスキル表を持っておくと読み手に能力が伝えやすいので、技術職の方は「尚可項目」として記載しても良いでしょう。
OS | Linux | 2年 | ※備考欄 |
言語 | PHP | 2年 | |
フレームワーク | Laravel | 2年 | |
DB | MySQL | 2年 | |
ミドルウェア | Apache | 2年 | |
クラウド | AWS | 1年 |
備考欄に何を書くか
備考欄になにを書くかですが、営業職の場合は営業手法、月間営業数、取引実績などを記載しましょう。
マネジメントにおいてはリーダーとしての役割の年数や実施していたこと、何名くらいを見ていたのかを記載するとイメージしやすくなります。
■新規営業
・営業手法、月間営業数、取引実績 など
■既存営業
・営業手法、月間の取引実績 など
■マネジメント
・サブリーダー:3年
部下2名の教育及びフォロー
・リーダー:2年
部下5名の教育及び進捗管理とフォロー
技術職の場合は「開発及びコードレビューの経験あり」など何ができるのかを簡潔に記載しましょう。簡単な定義としては以下のようなイメージです。
①教えてもらいながらならの知識量を有している。
②調べながらであれば単独での知識量を有している。
③誰かに教える又は指摘ができる知識量を有している。
単独での知識はあるけど実質単独でできる規模感ではないからな…なんて考えは必要ありません。
与えられた役割を全うできるのか、それを教わりながらなのか教えながらなのかといった具合に考えてください。
退職理由
ここについては書いていない方の方が多い印象です。
というのも、とても書けるような退職理由じゃない…といった方もいるでしょうし、基本的に転職はネガティブな要素が起因となっていることが多いため、それを書くことによって後ろ向きな印象を与えてしまわないかといった点から避けられる傾向にあります。
しかし、逆にこれまでどういった理由から転職してきたのかという背景に一貫性を持たせることができるのであれば、記載しておいた方が有利に働きます。
「なんとなく辞めたかった」といった方や「働きたくなかった」という方もいるでしょう。
でもなんで辞めたいと感じたのか?なぜ働きたくないと感じたのでしょうか?
自分社会不適合者なんで…なんて卑下しないでください。人によって合う会社合わない会社があるのは当然なんです。重要なのはなぜそのように感じたのかであって、そこがはっきりしないと次の会社でも同じような思いを抱いてしまいます。
★ここについては以下の記事を参考にしてください。
面接を有利にする具体化の方法について
志望動機を考えるのは難しい?
希望に合っていない求人ばかり紹介されるのはなぜか?
退職理由の書き方の例
以下のように単に退職理由を書くのではなく、「やむを得ない背景」であったり「ステップアップのためという前向きな理由」を記載することも良い印象付けへの第一歩になります。
■書き方の例
✕ 収入が少なかったため退職
△ 評価項目を満たしていたものの、収入が上がらなかったため退職
◯ 年2回の評価においてA評価であったものの、収入が上がらず上がり幅の限界を感じたため退職
✕ ◯◯ができなかったため退職
△ ◯◯へステップアップしたいという思いから退職
◯ ◯◯に対して学び、それを実践での活用を通してステップアップしていきたいという思いから退職
ネガティブよりはポジションが望ましく、加えて背景説明も入れることで納得感を高めることができます。年齢に対して転職歴が多いとなると、どういった理由であれ敬遠されやすくなってしまうため、こういった点から対策を練っていくことが望ましいでしょう。
【豆知識】 ■年齢による転職回数の適正値 ※一概には言えませんが、以下のような回数が理想とされています。 20代:1~2回 30代:3~4回 40代:4~5回 50代:5~6回
まとめ
職務経歴書は全体のボリュームが非常に多いため、Part1~3に分割して解説してきました。
職務経歴書ってなんぞ?という方も、ここまで読んでもらえていれば応募の際に出しても決して恥ずかしいものではなくなっているはずです。
細かい部分で気になることや相談などは問い合わせ又はコメントしてもらえればお返事しますので、お気軽にご相談ください。
次回は全体の体裁など番外編を予定しています。